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暦Wiki

暦における東京の変遷†

明治前期†

東京が経度と時刻の基準＝本初子午線でした。
- 表記上は単に東京とあるのみですが、おそらく東京天主台。
- 明治09年2月24日編暦は文部省から内務省へ。
  - 明治11年暦？～明治17年暦はおそらく赤坂區溜池葵町。
  - 明治18年暦、明治19年暦はおそらく東京天主台。
- 明治20年暦には東京天守台と明記。
明治17年の国際子午線会議により、経度はグリニジを基準とし、時刻は標準時を用いることになりました。
- 明治21年暦～明治23年暦は内務省地理局観象台＝東京天主台。
- 経度は海軍水路部と内務省地理局の協議に、緯度は内務省地理局の測定値にもとづきます (明治31年暦)。
  東経 9時19分01秒
  
  北緯 35°41′06″

東京天文台†

明治24年暦以降は東京天文台。
- 経緯度は明治25年暦から記載されています。
- 経度はチットマン点由来*1、緯度は明治21年の子午環による緯度測定*2由来のようです。
- 経度については日本測地系の値と整合性が取れていますが、緯度については明治09年の肝付氏測定値をもとにする日本測地系とは異なる値です。
  東経 9時18分58秒
  
  北緯 35°39′15″
明治29年暦、明治25年の子午環による緯度測定*3にもとづいて緯度を改訂。
- 緯度については、依然として明治09年の肝付氏測定値をもとにする日本測地系とは異なる値です。
  北緯 35°39′16″
大正09年暦、大正07年(1918)09月19日文部省告示號外 (国立国会図書館 ) にもとづいて経度を改訂。
- 日本測地系の経度もあわせて変更されたので、経度についてはやはり整合性が取れています。
  東経 9時18分58.7秒

大子午儀中心跡†

昭和21年暦象年表より、大子午儀中心跡と明記。大子午儀とは、レプソルド子午儀のことです。
- それまでの表記では子午環跡か子午儀跡かを区別することはできませんでした。
- 昭和21・22年暦象年表
  東経 9時18分58.73秒
- 昭和23年暦象年表 / 昭和22年理科年表
  東経 9時18分58.727秒
- 昭和35年暦象年表 (角度表現が追加)
  東経 9時18分58.727秒 (139°44′40.9″)
平成15年暦象年表より、世界測地系の経緯度を採用。
- 本来日本測地系とは異なる緯度値を日本測地系の値とみなして単純に世界測地系に変換したため、不適切な値となってしまいました。
  東経 139°44′29.27″(9時18分57.951秒)
  
  北緯 35°39′27.7″

日本経緯度原点 †

平成23年暦象年表 / 平成22年理科年表より、日本経緯度原点を採用。
東経 139°44' 28.8759"

北緯 35°39' 29.1572"
- 平成25年暦象年表より、平成23年(2011)10月21日政令第326号東日本大震災の影響 (法令データ提供システム ) にもとづいて経度を改訂。
  東経 139°44' 28.8869"

関連ページ†

トピックス
- 経緯度について

*1 H. Terao and J. Midzuhara, On the Longitude of the Tokyo Astronomical Observatory

, Annuals of the Tokyo Astronomical Observatory, (1894).->本文(1)に戻る
*2 H. Kimura, On the Latitude of the Tokyo Astronomical Observatory

, Annales de l'Observatoire astronomique de Tokyo, (1894).->本文(2)に戻る
*3 H. Kimura, On the Latitude of the Tokyo Astronomical Observatory

, Annales de l'Observatoire astronomique de Tokyo, (1894). 明治31年暦以降は欄外に明記->本文(3)に戻る

Last-modified: 2017-05-22 (月) 20:19:23